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国際協力用語集ワード詳細

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メコン河委員会
Mekong River Commision / MRC

東南アジアのメコン河に接するタイ、ラオス、カンボジア、ベトナムの4ヵ国が加盟している水資源に関する国際機関です。

メコン河委員会(MRC)とは、東南アジアのメコン河に接するタイ、ラオス、カンボジア、ベトナムの4ヵ国が加盟している水資源に関する国際機関です。メコン河の開発、利用、管理、環境保全、観光などの分野を加盟国間で調整する為に設立されました。
MRCは、メコン河流域の水資源管理に関する調整機関で、IWRMを指向する組織として1995年に設立されました。加盟国は東南アジアのメコン河に接するタイ、ラオス、カンボジア、ベトナムの4ヵ国が加盟しており、またメコン河の上流と接する中国とミャンマーもオブザーバーの立場で参加しています。
MRCの主な任務はメコン河を持続可能な形で開発し、利用できるように加盟国間での調整役を担うことで、さらに突き詰めると統合的水資源管理の理念に基づいたメコン河全流域の統合管理の実現が求められています。
組織編制は、理事会と合同委員会、事務局の3つの組織から成り立っており、理事会では閣僚レベルで政策決定会議を行い、合同委員会では次官、局長レベルが会議で決まった政策を実施し、事務局が事務作業などの実務を担っています。
1995年に策定された協定文書では、灌漑や水力発電、漁業や観光などの分野で協力関係を築く旨や、流域開発に関する指針などが示されましたが、実際は各加盟国の開発テーマの提示と各加盟国の開発プロジェクトの支援窓口の機能ぐらいしか果たすことができませんでした。さらにこのような状況がMRCへの信認を損ない、加盟国へ資金や技術を提供する援助国がMRCを経ずに直接支援する事態を招きました。そのようなことから組織の改革が必要と判断したMRCは、1998年から1999年にかけて大規模な改革を行い、組織の目的が「メコン河の流域管理」であることを明確にしました。また2006年には「戦略計画2006-2010」が策定され、それまでの計画実施で浮き彫りとなった問題の改善が図られました。ここまで順調に進んできたMRCですが、一方でメコン河上流の雲南省でダム開発を進める中国との関係では、進展がみられず、中国のMRCへの加盟が問題の一つとして挙げられます。その為、メコン河の統合的水資源管理確立という点では、さらなるMRCの拡大と強化の為、中国を正式加盟へと促すインセンティブ政策の推進などが求められています。

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