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個人で行う行為としてはボランティアや募金などが代表的なものとして挙げられます。企業などの団体が行える国際貢献として、CSR活動の中で、途上国援助(井戸掘りの手伝い、学校建設など)を行っている企業もあります。また、CSRにとどまらず大手総合商社などは、発展途上国の開発を行っていく際、プロジェクトに必要なインフラ確保のため、発電所の建設や道路の整備などを行うことがあり、ビジネスそのものの中で国際貢献を果たしている例もあります。しかし、この場合は注意しなければならない点があります。例えば途上国の鉱山からの鉱石を採掘するプロジェクトの場合、鉱石採掘時にはそのために現地の人員を大量に雇用し、大きな利益を出しますが、利益が上がらなくなったからといってすぐに企業が撤退してしまうと、現地で採用されていた人員は職を失うこととなり、決してその国の人々のためにプラスの価値を与えたとは言い難い結果となってしまいます。企業は利益を上げ続けなければ存続することはできないため、ビジネスにおいては自社の利益を出すことがどうしても最優先となってしまいます。そのため、継続的な国際援助をビジネスに組み込むことは大きな難しさをはらんでいます。企業と現地にwin-winとなるようなビジネスプランの構築が、企業の国際貢献には欠かせません。その点、CSR活動は、企業側からすると企業のPRとして利用することができ、国際貢献も果たすことができるので、望ましい取り組みと言えます。また、国が行う国際貢献として代表的なのはODA事業で、日本の場合は独立行政法人JICA(国際協力機構)が実施機関となっています。JICAは日本の国家予算の一部を用いて、途上国の情勢を安定させることを目的としています。そのことによって、途上国からの輸入品の安定などを実現し、ひいては日本の発展に結びつけることが命題です。