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大変強力な感染力を持っており、悪化すると様々な合併症を引き起こし、最悪の場合死に至ることもあります。欧米諸国や韓国などでは撲滅されましたが、日本などの国では21世紀に入っても撲滅されておらず、近年では大人でもかかる人が増加しています。
主な感染経路は飛沫感染、空気感染、接触感染と非常に様々で、感染すると10日程度の潜伏期間を経て発症します。初期段階では38度程度の発熱及び咳、鼻水、結膜炎などの風邪に似た症状が現れ、その後3、4日ほどで口の中に「コプリック斑」と呼ばれる白い斑点が現れます。これが最も特徴的なはしか特有の症状のひとつです。その後一端発熱は収まりますが、体に赤い発疹症状が現れると再び熱が上がり、39~40度ほどにもなります。この発熱は長い場合10日程度続きます。発疹症状は顔や体から目立ち始めますが、手や足先にまで及びます。発疹症状は大体3日(72時間)程度続きます。症状が回復してくると、まず熱が下がり、その後咳の症状も回復していきます。発疹は5日前後で取れていきます。熱が下がったあとも2、3日程度はウイルスの感染力がまだ残っているため、学校保健安全法施行規則によって、はしかにかかった場合は解熱後も3日経過するまでは学校への出席停止が基準となっています。症状がひどい場合、様々な合併症を引き起こす恐れがあります。約30%の人が肺炎や脳炎、中耳炎、気管支炎などの症状にかかり、これらが原因となって死に至る場合もあります。
治療及び予防に最も有効な手段は、ワクチン接種による予防となります。発症してしまった場合、ウイルスに対する特効薬のようなものはなく、対症療法のみとなってしまいます。発症してしまった場合は早急な医師の診察を受け、よく相談することが大切です。
予防法となるワクチン接種ですが、日本国内ではMR(麻しん風しん混合)ワクチンが2006年より用いられており、1歳児および小学校就学前の1年間の幼児に基本的に無料で定期接種することができます。
また、国内においてはしかが大流行した2007年は、患者の多くが10~20代の若者であったため、翌2008年4月より5年間、中学1年、高校3年相当の年齢の者への定期接種が行われることとなりました。この定期接種は一定の効果が得られたという理由で2013年3月に終了しました。