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WEDOの設立に先立って重要な役割を果たしたのが、1979年にベラ・アブズグ、グロリア・スタイネム、ブラウニー・レッドベターなどフェミニズム運動の卓越したリーダーたちが米国のフェミニズムの活動組織を統合しNGOを立ち上げたことです。1991年、ニューヨークで開かれた地球サミットの準備会議で、「アジェンダ21」の草案に女性の視点が全く欠けていることにWEDOは気づきました。そこで70カ国から約1000人の女性がマイアミに集まり、修正案を作成しました。ここで誕生したのがWEDOです。この活動は、NGOが国連会議そのものに直接働きかけるロビー活動の初期の成功例としても特筆すべきものです。92年リオの地球サミットでは、WEDOが提案したジェンダーの視点がほとんど採用され、93年、ウィーンでの人権会議では「女性の権利は人権である」という決議が採択されました。94年カイロの人口会議では、女性の「リプロダクション・ヘルス・ライツ」について合意しました。それ以前、人口問題は食料や安全保障面でのみ捉えられていたことに比べると、女性の出産に対するリスクや権利の視点が盛り込まれたことは画期的です。
WEDOは、世界中の女性の権利が認められ、経済的、社会的、また環境面でも平等で文化的なな暮らしができるように活動しています。その実践のために、女性のリーダーシップ、持続的な発展、世界的な組織運営をテーマとして様々なプロジェクトや女性を支援するキャンペーンを行っています。また、気候変動や地球資源の管理からグローバル・ガバナンスや世界の金融、国連の改革にも提言します。独自の調査や分析を行い、様々な国際会議に働きかけてきました。国連気候変動条約締約国会議(COP)に参加し様々な意見を述べてきました。2015年3月には仙台で行われた第3回国連世界防災会議にも参加して女性の視点からの提言を行いました。