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例えば気候変動といった地球環境問題、難民の問題、テロの問題など、現代社会には一国では解決することのできない問題が多くあります。こういった世界規模の問題を解決する際、世界政府のような統治機関があればそこが責任をもつことになりますが、今の国際社会には世界政府が存在しません。その中で共通の規範・ルールを創りそれを運用していくので、そこには各国政府や国際機関をはじめ、多様な主体が関わります。この様に多種多様な主体が協働で世界規模の政策決定、問題解決にあたることを、グローバル・ガバナンスと言います。
グローバルガバナンスの理念は、1992年にブラジルのリオで行われた地球サミットで議題として登場しました。この会議では、世界規模で起こる気候や生態系に対しての懸念の増大を、世界共通の問題として捉え、国家間を越えて規制していく概念が提唱され、グローバル規模での新しい改革が唱えられました。そしてグローバル・ガバナンスは、世界規模での改革であると同時に、政治の力が及ばない場所での相互依存による規制の概念であるとしています。
グローバルガバナンスに関わる主体は、国連機関や各国政府機関にとどまらず、そこに生活する一個人・市民、そしてNGOや民間企業にまでおよびます。政府=ガバメントによる統治ではなく、こういった多様な主体によるガバナンスにおいては、草の根レベルの活動も重要な役割を果たしていると考えられています。