[ぼらぷらエッセイ]

『「2020年、自分のことでいっぱいいっぱ・・・』

「2020年、自分のことでいっぱいいっぱいだった。」と感じた人はどれ程いるであろうか。2020年は新型コロナウイルスという未知のウイルスに見舞われ、身の回りの環境が目まぐるしく変化した一年であり、その変化1つ1つに自分を適応させていくことに必死だった人はおそらくこの世界に数えきれないほどいると思う。そして私もその1人である。私は昨年2月、留学のためにスペインへ飛び立ったが3月には帰国し、緊急事態宣言が発令され、大学にも行くことができず、気づけば檻の中状態になっていた。さらに一人暮らしが追い打ちをかけ、精神的な面で「生きる」ことに必死になっていた。なぜなら一人暮らしの私にとって外出することが唯一人と直接触れ合う手段であったからである。このような環境下において私が一番感じたことは「今を生きることに全力を注ぐ」ことが何よりも大切であるということである。2030年のSDGs達成に向けて、まずはこの苦しい状況を抜け出さなければならない。そのために1人1人が「生」と向き合ってみる必要があると思う。もちろん環境に配慮した行動を心がけたり、社会の古い価値観を塗り替えていくこともSDGsにおいては重要な側面であるが、私は今一度「生きるとは何か」「幸せとは何か」を自分に問いかけ、これからの世界のあり方を模索していきたいと考えている。それがこれからの世界をどう作り上げていくべきかの答えにつながり、SGDsに向けた再スタートをきる鍵になると思う。

※新型コロナウイルスの情報は流動的ですので、このエッセイを書かれた当時の個人の意見として捉えていただくようお願いいたします。