『持続可能な地域と障害者とスポーツ』
私たちは誰しもが地域社会という社会の中で生きている。それは先進国の都市の中心に住んでいても、発展途上国や密林の奥深くに住んでいても変わらない。そこに自分以外の「人」がいて、その「人」と交流を持って暮らしていれば、そこにはもう地域社会が発生している。最近ではインターネットが普及し、自分の生活範囲外の人とも関わることができるようになって人一人の世界が広がってきている。そのため、地域のつながりというものを意識しない人も多いかもしれない。だがそこには確かに地域社会が存在し、そこから取り残されんとしている人も多いのだ。
私はこの、「地域社会から取り残される人」をなくすことで、持続可能な地域を形成できるのではないかと考える。そしてその手段として、スポーツを提案する。
まず「地域」として、日本における例をあげる。人が関係を継続させていけることのできる人は自分が住む地域で関わる人間を意識することとなるだろう。しかし、この地域で「取り残されやすい」人種が存在する。障害者である。障害者はまず、その障害種に関わらずに、他の人とは異なる点がある違和感というフィルターを通して見られてしまう。更に実際問題として、地域の施設やサービスが障害者に対応しておらずに、その恩恵を享受できない他、それを利用することで得られるはずだった地域住民との交流機会を失うことになる。こうして地域から取り残されがちな障害者は、実は持続可能な地域を形成する上でキーマンとなる。何故ならば、多種多様な人が住む地域において、健常者よりも支援を必要とする障害者をも取り込むことのできる社会が形成されれば、すなわちすべての人を掬いあげる体制ができていることを意味するからである。
この小さな「地域」において私たちができることとしては、まずは「取り残されている人」がいることを認知すること。そして取り残される側に直接参加のためのアプローチをすることである。私はその手段としてスポーツが有効ではないかと考える。スポーツは一人一人の能力を強調するため、とりわけ障害者には敬遠されてしまうこともある。しかし、もとより年齢も価値観も異なる人たちが住む地域においては、それらの違いを相互に受け入れることが重要視されるのではないだろうか。そしてその違いを受け入れるために、違いを可視化しやすく、短時間で感じ、理解できる可能性のあるスポーツイベント などを利用できる。地域に住み、スポーツに携わる仕事をする私としては、障害に関する難しい知識を学ぶよりまず、地域で行われるイベントに参加して実際に障害者と接して、違いを受け入れることが重要であると感じる。
こうした障害者などの「取り残される人」を掬いあげる必要性は世界という広い地域で見た時も同様である。世界各所にいる障害者に目を向け、その人たちが地域に、世界に参加できているかどうかを考えてみるだけでも、持続可能な地域を形成する上で大きな前進と言えるのではないだろうか。SDGs自体の日本における認知度は、2020年段階で32.9%である(朝日新聞社)。その中で、地域社会に関心のある人口に絞ると更に減ってしまうだろう。インターネットで世界各国の状況を知ることのできる今の時代だからこそ、世界の中の小ささな一つの地域に想いを馳せることができ、自分の地域に視点を戻した時に地域の持つ資源がより鮮明に見えて、身近なスポーツという形で実行できるのではないだろうか。そうして障害者を掬いあげた実例を世界に発信することで、世界の共通言語であるスポーツによって自分が想いを馳せた地域が救われることがあるのではないだろうか。
大変満足
コロナ下でもできるボランティア活動を探していた、SDGsについて学びたい、社会問題に興味がある
一生モノの学びになった!
視野が広がった!
SDGsについて行動したくなった!
海外留学や海外ボランティアに自由に行くことのできない今、何か海外とつながりを持てる機会を得たいと思い応募しました。SDGsについては、特に教育とまちづくりの面で関心があります。海外ボランティアの経験はないので、この研修後には、是非SDGs的視点から海外を見て今後の活動に生かしていきたいと思います。
主に自分が学び、生きている障害者スポーツの世界からSDGsについて考えさせてもらいましたが、現在の海外のリアルな様子や、障害者やスポーツではない視点から平等や公正について考える機会が得られてよかったです。そうした機会があったからこそ、更に自分の関心のある分野についての学びを深めることができましたし、海外の地域と障害者の関係についてもっと学びたいと感じることができました。
海外の地域と障害者の関係について学ぶための留学への勇気づけになったので、是非留学したいと思いました。また、LIVEアクティビティに参加する中で、言語が通じにくくても根本で伝えたいという思いがあれば通じるのではということを感じることができたので、その感覚を障害者とのコミュニケーションの場でも活かしていきたいと思いました。
自分の生活範囲を抜け出して世界と接する良い機会になります!
会員様から頂いたメッセージは私達にとって何よりの励みになります!!
LIVEアクティビティではサポートありがとうございました!
これからも日本と現地をつなげる活動頑張ってください!!