『つながろう、地球上のみんなで。』
「飢餓をゼロに」。SDGsの2番であるこの目標に対して、どのようなイメージを持つだろうか。私は普段の生活の中で、身の回りで食べ物がなくて困っている人を見る機会がない。自分の周りに問題がなければ、それでいいのか。私たちは見えない世界にも目を向けなければならないのではないか。
今、全人類が食べられる食料は十分に生産されているにもかかわらず、世界では、飢餓に苦しむ人が約八億人もいる。そして、2050年にかけてさらに増加すると言われている。廃棄される食品を焼却処理することで二酸化炭素が発生し、地球温暖化が加速する。それによる異常気象は飢餓を招き、紛争を招く。これらの悪循環は、決してその国だけの問題ではない。先進国が飽食を続けるしわ寄せは、アフリカや南アジアなどいった途上国の人々の生活に負荷となって押し寄せるからだ。世界の問題は全てつながっているのだ。
日本に目を向ければ、年間612万トン以上もの食品が捨てられ、それは国連などによる食料支援の約1、5倍、すなわち、支援する以上の食べ残しが廃棄されている。世界はすぐにでも食料・農業システムの根本的な変革に取り組まなければならない。
私は、学校と自治体が協同で社会問題を解決するプロジェクトに参加し、地域の食料廃棄物を循環させる方法について考えている。地元のスーパーなど各店舗から出る「まだ食べられるのに捨てられてしまう食品」を、学校や他の施設などで販売し、無駄なく食べてもらう仕組みを検討中だ。このように事業系食品を循環させるシステムをうまく機能させて利益を生み出し、ビジネスチャンスをもたらすことができれば、よりSDGsの考え方は地域から世界に浸透していくのではないかと考える。
コロナウイルス感染症の影響で、家庭での衝動的なまとめ買いが増え、結局食べきれずに賞味期限切れで捨ててしまうケースが増加しているということだ。事業系食品ロスと家庭系食品ロスの割合はほぼ同じなので、家庭での意識改革も重要だ。コンビニエンスストアなどでは値引きが行われたり、商品が置かれる陳列棚の手前取りを呼びかける表示も増えてきたりしている。こうした企業による消費者への働きかけは、今後もっと当たり前のこととして浸透していかなければならない。さらに、私たちがもっと身近にSDGsについて考えるために、学校の教育プログラムの中にSDGsの授業を取り入れ、実践的なプログラムを学ぶなどの積極的な学びが必要だ。このような取り組みが部分的一時的に行われるのではなく、継続して行われることができれば、私たちの生活を転換することが可能になると考える。
持続可能な社会は、決して自国ファーストや慈善的な取り組みで終わるような考え方では、実現しない。同じ地球人として協力し尊重し合い、自分の目にしないところにも想像し考え、遠い隣人の暮らしを想うべきだ。飢餓問題を解決するために、世界の繋がりを意識し生活を転換する、それこそが、真の豊かさだ。
普通
コロナ下でもできるボランティア活動を探していた、SDGsについて学びたい
勉強になった!
オンラインで現地と交流出来るから。
最初は不安だったけど、やってみたら思っていたよりも出来たので良かった。
将来の進路に役立てたい。
まずは行動してみてください。