『フェアトレードマート』
世界中で労働問題が起きている。私は、特に、アフリカ地域での、低賃金労働による貧困問題や児童労働に着目し、フェアトレードという仕組みがあることを知った。だが、このフェアトレードをあまり身近に感じなかった。そのため、フェアトレードを広めるための活動をするべきだと考えた。
まず、フェアトレードとは何なのかを詳しく調べた。フェアトレードとは直訳すると公正、公平な貿易という意味になる。つまり、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、開発途上国の生産者、労働者の生活改善と自立を目指す貿易の仕組みを指す。
また、フェアトレードが行われた商品であることを示すマークとして、国際フェアトレード認証ラベルというものがある。世界ではこの国際フェアトレード認証ラベルの認知率はどんどん高くなっていて、欧米では90%を超える国もある。一方、日本ではフェアトレードという言葉を聞いたことがある、と答えた人が約50%、中身まで知っていると答えた人は、30%程度と、先進国の中で圧倒的に低い数値になっている。日本のフェアトレードの市場規模はまだ小さい。そのため、フェアトレードをより広げるための活動が必要だと感じた。
近年、少しづつ、フェアトレード商品を取り扱う店舗数が増えた。その商品は、フェアトレード商品として有名なチョコレートやコーヒー豆だけでなく、蜂蜜、フルーツ、カーネーションなどの花、サッカーボール、フットサルボールなど、多種多様である。この多種多様な商品があると言う特徴を活かして、フェアトレード商品のみを取り扱う”フェアトレードマート”というコンビニを作る企画を考えた。フェアトレード商品の中には施設が整わず、品質の低い商品もあると言われる。そのため、最終的に生産者に技術や施設の支援をする仕組みも取り入れると品質の向上につながるので良いと思う。フェアトレード商品ならではの値段の高さは、この企画において、また、フェアトレード商品の普及において大きな課題であるが、この企画では、他国への貢献が身近な環境でできる、技術支援で品質向上が見込める、という2つの大きなメリットをもつ。まだ、私は高校生で、この企画を実現することは厳しいが、社会に出てからこのような企画を出せるような企画力は大切にしたい。
フェアトレードの普及は、発展途上国だけでなく、先進国も関わる課題だ。誰一人取り残さない、というSDGsの目標をクリアするためにも、フェアトレードを普及させる仕組みを世界中で作り出す必要があると思う。また、日本のフェアトレード市場を活性化させることも必要だと思う。