『プラスチック削減への道』
私は、ニュースなどで海や川が汚れているというのを知り、SDGs目標の14番「海の豊かさを守ろう」について調べた。そして、プラスチック問題について知った。
マイクロプラスチックという言葉は良く聞くが、実際にどういうもので、具体的になにが問題なのだろうか。マイクロプラスチックとは直径5mm以下のプラスチックのことで、プラスチックは自然に分解されず、細かくなって自然界に残ってしまう。それだけではなく、マイクロプラスチックを海洋生物が餌と間違え食べてしまうと、食物連鎖によって、その魚をさらに大きな魚が食べる。私たちも魚を食べているので、もしかしたらその中にもプラチックが含まれているかも知れない。プラスチックは、消化されず体外へ排出されるため人体に影響はないが、それに付着している有害物質は、体内に取り込まれ吸収されることもあるという。
では、プラスチックはどこからゴミとして出されているのだろうか。
プラスチック循環利用協会の「2017年プラスチック製品の生産・廃棄・再資源化・処理処分の状況」からプラスチックの排出量の内訳は46%が家庭内から出ていることが分かった。つまり、企業がなかなか減らせないプラスチックも私たちが意識することで、かなり減らせるということである。そして、家庭プラスチックゴミの内訳では、包装・容器などが78%と多くを占めていた。よって、私は今回、プラスチックの中でも割合の高いペットボトルについて、対策を考えてみた。
私が考えた対策は、学校や、会社の自販機をカップ式の自販機に変えることだ。カップ式自販機とは、市民プールや、道の駅などに設置されているもので、ペットボトルではなく紙コップを使った自販機のことである。これを導入することで、プラスチックを根源的に減らしていけると考えた。しかし、ただ紙コップにするだけでは資源を消費する事に変わらない。そこで、紙コップではなくマイボトルを使うのはどうだろうか。
しかし、現在でもマイボトルは世の中で促されている。なぜなかなか普及しないのだろうか。考えてみたところ、節約できる、自分の好きな飲み物を飲める、いつでも適温で飲める、というメリットに対し、変えるのが面倒臭い、朝の準備が大変、荷物になるなどのデメリットが挙げられた。デメリットが多い分、使おうとする人が少ないのだろう。
そこで、私はアプリを導入することを考えた。私が考えたのは、マイボトルをカップ式自販機で使用すれば、ポイントが貯まり、お得に買い物が出来るというものである。またそれを導入する企業にも付加価値がつき、ペットボトルの容器代が削減できる。さらに、企業では、年間で小ウヒされるペットボトルの本数が227億本、飲料用のペットボトルの原価は、18円よって、1年で4086億円も削減できる。
では、実際にどれくらいペットボトルが削減できるのだろうか。私は、これを実験的に企業や学校で導入できないかと考えている。私の高校では、生徒がよく自販機で飲み物を買っているのを見かけるので、実験的に高校から変えていくだけで、かなりのプラスチック廃棄量を削減できるのではないか。
また、学校で実施することで、私たちが学生のうちにマイボトルの習慣が身に付けば、社会人になっても継続され、次世代へその習慣を受け継いでいける。そして、少しずつプラスチック問題を解決できるはずだ。そしてこれは、プラスチック問題だけの話ではない。私たち若者の選択は、環境や社会に良い影響を与え、小さな選択でもいつかは大きな変化になる。ペットボトルから、マイボトルに変えてはどうだろうか。