『「当たり前」を変えていく』
新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、旅行や経済活動が制限され、2020年度の世界の温室効果ガス排出量は1990年以降で最も少なくなった。温室効果ガスによる地球温暖化は、深刻な気候危機を引き起こし、世界中の多くの人の命と生活を危険にさらす。現在の大気の状態を一時的なものにしないために、今後も世界中で温室効果ガスの排出量を減らす取り組みを続ける必要がある。
大気中にCO2やメタンなどの温室効果ガスが発生する原因の一つは、ごみの焼却である。日本では国土のせまさと衛生面を理由にごみ全体の約8割を焼却しているが、この割合は世界1位である。ごみの中でも生ごみは80%以上が水なので、燃やすのにたくさんのエネルギーを必要とし、CO2を大量に排出する原因となっている。生ごみを埋め立てている国もあるが、埋め立てるとメタンを発生するため、どちらも環境にとって大きな負荷となる。さらに、日本では年間600万トンを超える食品ロスが生じている。世界全体の食品ロスが温室効果ガスのうち8.2%もの割合を占めていることを考えると、まだ食べられるものを廃棄し、そのうえ大量に焼却して温室効果ガスを発生させるという一連の流れは、持続可能な社会の実現のために一刻も早く改善されるべきである。
ごみの全体の量や食品ロスを減らすために、身近なところでできる取り組みがある。一つ目は、ごみとして捨てる容器包装を減らすことである。具体的には、買い物の際に簡易包装の商品を選んだり、自炊をしてプラスチック容器に入った食品の購入を控えたりすることができる。二つ目は、食品ロスの「見える化」である。家庭で出る食品ロスの重さを計ることにより、食品を無駄にしているということを実感することができ、食品ロスを減らすための行動をとりやすくなる。実証実験では、食品ロスを約23%減らすことができた家庭があったという。
このまま地球温暖化が進めば、集中豪雨、洪水、干ばつ、台風といった大規模な自然災害が増加し、世界中で農地や住む土地を失う人が増えてしまう。現に、2020年には世界で3070万人の人がいわゆる気候難民となっており、状況が変わらなければ2050年には2億人を超えると予測されている。難民が増加すると、貧困や教育格差の解決が困難になるという問題もある。さらに、平均気温が1℃上昇するごとに穀物の収量が5%ずつ減少するというデータがあり、気候危機が差し迫った課題であることは明らかである。
地球温暖化を抑制し、より多くの人の命や生活を守るためには、一人一人が、自らが世界とつながっていることを自覚し、普段の生活を見直すことが大切だと思う。私たちが今「当たり前」だと思っている生活は、地球環境を大きく変化させ、その「当たり前」の生活自体の継続を困難にしている。環境に配慮した行動は、そのきっかけがより身近であればあるほど、「当たり前」の日常のなかに定着しやすい。そのため、日常生活と切り離せない身近なごみの問題について考え、自分にできることを実行することにより、温暖化という地球全体の問題の解決に貢献できると考える。
大変満足
留学に行くはずだったのにいけなくなった、SDGsについて学びたい、人の役に立ちたい、将来の進路に活かしたい、社会問題に興味がある
視野が広がった!
勉強になった!
いい経験になった!
SDGsについて行動したくなった!
SDGsを自分ゴトとして捉えられるようになった!
コロナで校外活動の機会が少なくなってしまったから。
世界で今起こっているさまざまな問題についてたくさんの知識を得ることができた。世界の富をほんの一部の人が独占していることや、食料廃棄と飢餓が同時に問題となっていることが衝撃的だった。今までよりもSDGsを身近に感じることができるようになった。SDGs達成のために取り組める行動の例の中で、自分が全く知らなかったものや、思いつかなかったものがあり、とても勉強になった。世界の見方が変わった。
SDGsの達成のために自分にもできることがあるとわかったので、日々の生活の中で環境に配慮した行動を心掛けていきたい。また、国際系の学部に進学することを考えているので、SDGsの視点を意識してより学びを深めていきたい。
必ず役に立つと思います。
会員様から頂いたメッセージは私達にとって何よりの励みになります!!
参加して本当によかったです。オンラインSDGs研修に関わるすべての方に感謝します。