『今だからこそ「誰一人取り残さない」ための行動を』
私は今回、ロシアによるウクライナ侵攻でさらに問題になりつつある「飢餓」に特に注目した。飢餓問題は、健康や命の問題に加え、教育や雇用など、SDGsのほかの目標とも関連の深いとても大きな問題だ。飢餓に苦しむ人は、世界に約8億人もおり、そういった人々は、特にアフリカや南アジアに偏っている。このまま何もしなければ、2050年には飢餓に苦しむ人は世界中で20億人にもなると言われる。それに加え、人口の増加により食料は今と比べて約1.7倍必要になることから、ますます早急に解決しなければならない問題だと考えられる。
飢餓問題の解決のために大きな課題となってくるのが食品ロスだ。世界で生産されている穀物の量は約25億トンで、これを世界人口に均等に分けると一人当たり年間約333キロである。私たちが生きるために必要な年間平均穀物摂取量である165キロであることから、世界中の人が暮らすのに必要な穀物の約2倍もの穀物が世界で生産されているということが分かる。このことから飢餓の原因は、食糧が足りていないことではなくて、一部の地域では食料が足りていないにも関わらず食料が余って捨てられていることだったと分かる。「自分さえ良ければ」が進んだ大きな問題だと考える。また、日本の食料自給率は約37%であり、食べ物の半分以上を海外からの輸入に頼っている。その一方で、本来食べられるのに捨てられてしまう食品、いわゆる「食品ロス」の量は年間646万トン。世界には栄養不足の人が8億人を超える現状に対し、毎日日本人一人あたり、おにぎり1〜2個を捨てているという計算になる。他の国から得た食料を日本で大量に破棄している。これは明らかに改善させなければならない課題である。この現状を知り、日本のフードロスの問題が深刻であると確信した。
しかし、食事を提供する側の立場を考えると、ある程度のフードロスは仕方がないのではないかという意見もある。商売として飲食を提供しているともちろん多くのお客さんに来てもらわなければならない。その中で食べ放題という文言をつけるとたくさんのお客さんに来てもらいやすい傾向がある。しかし、食べ放題にすると、足りなくなることを避けるために多めに食材を用意する必要があり、結果的に食品ロスを生みやすくなってしまう。
私自身、好きなものを好きなだけ食べることができるバイキングや食べ放題のお店には好んで行っていた。そして私は偏食がひどく、今まで嫌いなものは残すことも多かった。しかし、この研修を終えて飢餓で多くの人が苦しんでいる現状を知った今、このような行動をとってきた私自身に地球市民の1人として責任を感じた。買い過ぎや作り過ぎ、食べ残しを控える、消費者である私たちがフードロスを生み出す食べ放題やバイキングには行かないという選択肢をするなどの自分にできることを実践していきたい。そうすることで、飲食店側を自然と食べ放題やフードロスを無くす傾向に持っていけるのではないかと考える。私は今回、SDGsを学ぶことで自分の今までの行動を見直し、反省し、自分にできることを実践していこうと決めた。このように、今の世界の危機的状況を知り、SDGsについて深く学ぶことで、私のように行動を改める人も増えるのではないかと考えた。そうなると重要になってくるのはのはSDGsの情報発信だ。情報メディアが豊富にある現在、情報発信は日本にいる私たちにとって、とても始めやすいことだと思う。たしかに、食料問題を解決するために、私たち個人ができることは微々たるものかもしれない。しかしながら、一人一人の意識や行動の変化が集まれば、問題解決のための大きな力が生まれると信じている。逆に私たち一人一人が生活を見直さない限り、飢餓や栄養不良は一向に改善されないとも言うことができる。
現在、ロシアによる激しいウクライナへの軍事侵攻のニュースが日々報じられている。この軍事侵攻は、現在世界中のエネルギー市場を不安定にしているが、世界の食料にもじわじわ影響を及ぼしている。ウクライナ国内の食品事業者の営業がストップすると、在庫もとどまり、食料がだめになってしまう。今回の紛争により、食料価格が上昇し、飢餓が増えるだろうと予測される。コロナ禍で、貧困や飢餓の撲滅が遠のいていたが、今回のロシアによる軍事侵攻は、そこに輪をかけて、社会の平穏を失わせ、進歩を後退させてしまっている。目標の2030年までに「貧困ゼロ」「飢餓ゼロ」に到達するのは、難しいかもしれない。それでも、少しでもこの目標に近づけて前進していくことが、国連サミットで採択した私たちの責任だと考える。今だからこそ、「誰一人取り残さない」ための行動を起こさなければならない。これからの世界を創っていく私たちの手で。
大変満足
コロナ下でもできるボランティア活動を探していた、SDGsについて学びたい、人の役に立ちたい、将来の進路に活かしたい、子どもたちと交流がしたい、社会問題に興味がある
視野が広がった!
いい経験になった!
SDGsについて行動したくなった!
SDGsを自分ゴトとして捉えられるようになった!
高校生である今のうちに社会問題に取り組んで、人の役に立つ経験をしたいと考えたから。
SDGsについて深く学ぶことができ、自分ごととして考えられるようになりました。また、問題解決のために自分に何ができるのかを考え、自分の生活を見直しました。この研修でどれだけ世界中で苦しんでいる人がいるのかを知ってSDGsの大切さを学ぶことができた。
まず、今の世界の状況を知ることが問題解決の第一歩だと思うので、SNSを利用して情報発信を頑張ろうと思います。そして大学生になったらこの経験を活かして実際にボランティアとして現地へ行ってみたいという思いが強まりました。
必ずこの研修で自分の何かが変わるはずです!貴重な経験になるので是非やってみてください。
会員様から頂いたメッセージは私達にとって何よりの励みになります!!
何から何まで初心者の私でも、スタッフの方々や現地の方々の手厚いサポートのおかげで、安心して最後まで研修をすることができました。本当にありがとうございました!