[ぼらぷらSDGs小論文]

わたしのSDGsアクション

『全員が自分らしくあるために』

小論文

『全員が自分らしくあるために』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

 2006年から2021年にかけての日本のジェンダーギャップ指数はほぼ横ばいとなっており、先進国中では最低レベルだ。世界環境フォーラムが発表している報告書での順位は156カ国中120位で、ジェンダー問題に関して日本がとても遅れていることを示している。
 私がこの問題に興味を持ったのは、高校一年次にミスコンに参加してからだ。世界中から来た出場者たちがドレスや化粧、自身の活動で「自分らしさ」をアピールする姿を見て、自己表現にも多様なあり方があるのだと思った。一方で、男性が化粧やヒールなどを身につけることに抵抗を持ち、自分らしさを自由に表現できない人がいることに疑問を抱いた。以来私は「全員が自分に自信を持てる世界に」という活動理念のもと、主に美容の面で研究を行ってきた。個人の在り方を尊重できる世界にするために自分には何ができるのか、これまで研究を重ねてきた美容意識の点から考察する。
 ジェンダー平等に向けては二つの壁がある。一つ目は、「日本人のアナクロ思想」だ。博報堂生活総合研究所が発表した「未来の争点」によると、若者の実現願望度が高い事象ランキング上位は「男性の化粧」「身体的な性転換」などアイデンティティに関する項目が挙げられている。しかし中高年の願望度と比較すると差は40%以上あり、中高年層が現代の風潮に対し抵抗感を抱いていることがわかった。ここで、若者の中でも男女で意見は異なるのかという疑問が生まれたので、若者の間で最も実現願望度が高い「男性の化粧」に着目し、中高生約500名に独自でアンケートを行った。その結果、女性の97%は男性の美容活動に肯定的であるのに反し、抵抗を示す男性の殆どが「周りの人の目が気になる」「男だから」という男性であることを理由とした回答が多かった。逆に言えば、周辺環境が男性の化粧に対し寛容であることを知れば、抵抗が減るのではないかと考えた。
 二つ目は、「日本が島国であること」だ。一般的に島国の特徴としては、排他的、多様性・異文化を許容しにくい、自国に依存性があるとされている。端的に言えば、閉鎖的であるということだ。私は1ヶ月のフィリピン留学を通じて、国内と国外では美的価値観にも大きな差があることを知った。例えば、女性の手足の無駄毛だ。日本では「剃った方がいい」と思われることが多く、実際学生時代から脱毛などに興味を持つ人も多い。しかし、フィリピンの女性は剃っていないことが多く、現地の人はそれを当たり前に思っていた。私はまずこの事実に衝撃を受けた。これはつまり、私たちが「普通」と思っている価値観も海外では異なるということだ。
 この壁を乗り越えるために私たちに必要なのは「外を学ぶ機会」なのだと考える。日本は与えられた知識を覚えるインプット教育型だが、子供にとっては先入観になる。これがより排他的考えを助長させ、ジェンダー平等実現を阻んでいるのではないだろうか。そこで私が考えたのは、授業にアクティブラーニングを取り入れることだ。これはLGBTQや宗教問題など、世界中にある答えのない問題に対して自ら考え体験し、自分の意見を発信するアウトプット教育を示している。学生時代から多様な文化に触れ、排他的考えをなくしていくことが目的だ。現在私はNewsPicksという記事アプリを使い、討論会という形で実施している。二学期には男性の美容活動が異端でないことを伝えるため、男子生徒向けにスキンケア講座を企画している。積み重ねていけば少なくとも参加者の「常識」は覆る。個人の在り方が尊重される世界にするために、まずは手に届く範囲から一歩ずつ変えていきたい。

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