『世界の教育を向上させるために』
私の将来の目標は教員になることだ。教育がSDGsの実現に貢献できることとして、学校に通えていない、読み書きができない子供が多くいるという問題について述べたいと思う。
世界の識字率は、1990年では76%から2016年には86%に伸びている。しかし、学校に通えない子供が約5800万人、読み書きができない大人が約7億8100万人いるのが現状であるため、十分な対応ができる体制が整っているとは言えない。SDGsの第4の目標である「質の高い教育をみんなに」を実現するためには、教育を受けられる環境を整える、学校教員の数を増やす事が重要であると私は考える。
教育を受けられる環境を整えるために、チャイルド・スポンサーシップを中心とする支援プログラムを通じて、教室数の増加、増教材や机や椅子などの備品支援など、子どもたちは教育を受けることができる環境づくりを行なっている。2015年の国連サミットにおいては、SDGsは「誰一人取り残さない」社会の実現を目指して、2030年を期限とする17の目標で構成されており、ESDは、このうち目標4「すべての人に包摂的かつ構成な質の高い教育を確保し、生涯教育の機会を促進する」のターゲットに位置付けられている。持続可能な社会の造り手を育成するESDは、持続可能な開発目標を達成するために不可欠である質の高い教育の実現に貢献するものとされている。さらに、JICAではアフリカのおける基礎教育協力を行なっており、約2400万人の子どもに質の高い教育環境を提供する学びの改善、13カ国の約26万人の教員に理数科教育の研修を実施する教員研修、3カ国約3万7千校に学校を拡充する学校運営改善などがアフリカ各国で行われている。実際に、現地の学校で読み・書き・計算などの授業や、日本語教育、運動面での教育などの活動をしている。
私個人としては、将来教育の道を目指すために大学では教育学部で学び、教員免許の取得を目指したいと考えている。世界の教育格差の現状について学び、JICAなどの国際協力機構の活動に積極的に携わっていきたとも考えているので、現在は、在留外国人とのコミュニケーションが円滑に行われるように、まずは共通語である英語の学習に力を入れている。具体的には高校在学中に英検2級を取得したいと考えている。そして、大学進学後は、TOEICなどにも挑戦し、また会話を練習する機会も増やしていきたいと考えている。もちろん、英語圏以外の外国文化も積極的に学び、難民居住区内での課題を調べ、将来は実際に「小学校教育」隊員として活動したいと希望している。そのためには、その際に算数・理解などの授業を行うことを踏まえ、大学では塾講師として学習指導の経験も積みたい。
生徒の数に対して教員の数が十分とは言えない小学校も多く、生徒の学力には大きな個人差も生じている。生徒は教育、および教師を必要としている。このことを多くの人が自覚することが大切だ。そして、教育現場の環境を整えるために早急に援助を行うことが重要である。個人でできることには限界があるが、より多くの人が世界の教育格差の問題に関心を持ち、できる範囲で協力することで、この問題が解決に向かっていくと考えている。