『不平等をなくすために私ができること』
SDGs17の目標の1つである「人や国の不平等をなくそう」には「年齢、性別、障がい、人種、民族、生まれ、宗教、経済状態などにかかわらず、すべての人が、能力を高め、社会的、経済的、政治的に取り残されないようにすすめる。」という達成目標がある。今回、私はこの達成目標に注目した。
私がこの目標に注目したのにはあるきっかけがある。それは、私自身が精神疾患を患ったことである。私は高校受験のストレスで精神疾患を患った。その結果、学校に通うことができなくなり、全日制高校から通信制高校に転校することになった。そして、転校して薬は継続して飲んで治療しているものの、外へ出ることの恐怖感や人と話す時への苦手意識などはかなり薄れてきた。しかし、もちろん転校するにあたって明るいことだけではなかった。精神疾患を患った私を母方の祖父母は受け入れてくれなかったのだ。共働きの両親の代わりに3歳の時から中学校を卒業するまで育ててくれた祖父母は、学校に通えなくなった頃から毎日怒りの電話をかけてくるようになった。また時には、私の味方になってくれていた両親まで批判するようになった。私は、その時大きな失望感に襲われたのを今でも覚えている。厳しく育てられたものの私をここまで大きく育ててくれた祖父母に受け入れてもらえなかったことが私にとって大きなショックだった。
何故私は受け入れてもらえなかったのか。それは、やはり精神疾患を患っている人への偏見が少なくともあるからだと思う。そして、それは精神疾患を患っている人だけではなく、他の障害や病気と闘う人、LGBTQ+の人にも同じことが言えると思う。そんな病気や障害と闘う人やLGBTQ+の人への偏見をどうなくせばいいのか。それは、1人だけが行動してもどうにもならない問題であるため、今私たちにできることは、当事者全員で声を上げることだと思う。1人が声を上げてもきっと周りの数人程しか気づくことが出来ないだろう。しかし、当事者全員で声を上げることによって、きっと偏見を持っている人の心を動かすことができると思う。そして、日本だけでなく世界も動かすことができると思う。LGBTQ+の話になるが、世界には同性婚が認められていないだけではなく、同性同士の性行為で死刑になる国もある。その現実は人間の多様性を尊重出来ているとは言い難い。特に精神疾患やLGBTQ+は目に見えてわかるものでは無いからこそ理解されづらいものである。しかし、これらを受け入れてからこそ本当の「人や国の不平等をなくそう」という目標の達成ができるのではないかと私は思う。