『私とSDGsとの世界』
今、世界中で起きている「海洋プラスチック」の問題は、SDGsについて学び始めた時から関心があった。海洋ゴミが年々増え続け、海洋汚染が深刻化している今日、環境省によると、海洋ゴミの半分以上を占めるプラスチックゴミのうち、毎年2~6万トンが日本から発生したものだと推計されている。その素材の性質上、滞留期間が長く、中には400年以上海の中を漂うものもあるといわれる。
海洋生物への影響も甚大で、これまでに魚類をはじめ、ウミガメや海鳥、クジラなど、少なくとも700種ほどの海洋生物に被害をもたらしている。このうち92パーセントがプラスチックゴミの影響によるものである(WWFより)。例えば、ビニール袋を餌と間違えて食べて死んでしまったり、漁網に絡まって傷ついたり、また、微細になったマイクロプラスチックを食べたことで、食物連鎖を通じて多くの海洋生物に取り込まれてしまったり影響が大きい。特にマイクロプラスチック(5ミリ以下の細かなプラスチック片)は、半永久的に海を漂い続けるとも言われ、水中から除去することは非常に困難である。有害物質が含まれていることが少なくないと考えられていて、海洋生物自体を苦しめるほか、水産物として私たち人間の食卓に上がることも多く、人体への悪影響も懸念されている。だからこそ、海洋汚染から、きれいな海を取り戻し、海洋生物を守るためには、海洋ゴミを減らさなければならない。
これまで世界中で取り組んできた3R(リデュース・リユース・リサイクル)を徹底することに繋がる。企業はプラスチック製品の使用や提供をやめたり、プラスチックに替わるものを開発したり、レジ袋を有料化している。私もそうした取り組みに賛成して、自分ができる3Rを意識した行動をしている。
そして、実は海洋ゴミは陸から海へ流れていることを改めて知った。日本財団ジャーナルによると、海洋ゴミは7~8割は私たちが暮らす街から出る様々なゴミが原因となっている。だから、海の近くに住んでいない私でも、海に行かなくても道に落ちているゴミを拾ったり、街をきれいにすることで、海洋ゴミを減らすことに繋がるのだ。一人一人の行動や、問題に対する意識を持ち続けることがSDGsの実現に繋がると思う。