[ぼらぷらSDGs小論文]

わたしのSDGsアクション

『貧困問題は解決できるのか』

小論文

『貧困問題は解決できるのか』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

2015年9月、国連持続可能な開発サミットが開かれ、「Sustainable Development Goals」が作られた。略してSDGs。日本語では、「持続可能な開発目標」と呼ばれている。2015年から2030年までの長期的な開発の指針で、「誰1人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現を目指している。
SDGsの目標の順番は、国連で代表たちが選んだ優先順位である。最も重要だとされているのが、目標1の「貧困をなくそう」、次に目標2の「飢餓をゼロに」、その次に目標3の「すべての人に健康と福祉を」である。
今回、私は目標1の「貧困をなくそう」について自分の経験や考えを述べようと思う。
私は、2030年までに目標1の「貧困をなくそう」は、達成することができないと思う。なぜそう思ったのかは、実際に貧困の現状を見てきたからだ。
2022年の夏、私は、フィリピンのセブ島へ短期留学に行った。その際、私はスラムエリアに行き、そこに住んでいる人たちの家の中を見させてもらった。日中なのに薄暗く細い道、トイレが無いため、川に排泄物をする環境、今にも崩れて落ちそうなトタン屋根。初めて絶対的貧困層の暮らしを見て、私は言葉を失った。
しかし、そういった環境の中でも、子供たちは笑顔が絶えず、初対面の私たちに明るく接してくれた。スラムエリアを歩いているときも、ずっと笑顔で私たちの後を着いてきた。私は、そんな子供たちが幸せそうに見えた。
しかし、十分な食事が摂れず、体が痩せ細り、骨が浮き出ている子供が沢山いた。また、腹部が異様に膨らんでいる子供もいて、栄養が偏ってしまっているのではないかと思った。一方、その子供たちの親と思われる大人たちは、肥満が多かった。その中で生きる子供たちがたくましく見えた。
短期留学中は語学学校の寮に泊まっていた。その寮の隣は、更地だった。寮の職員に尋ねると、数年前はスラムエリアだったらしい。ある時、その場所にビルを建てるため、そこに住んでいる人を追い出す必要があった。しかし、そこに住んでいる人たちは出て行かないため、フィリピン政府が日時指定で、その場所を燃やすと告知し、実際に指定された日時に燃やしてしまった。そのスラムエリアに住んでいた人たちは、事前に避難していたため、死者は出なかったが、日本では考えられない方法だ。
このような貧困層の暮らしを知り、残り8年で解決することは不可能に近いと私は思う。しかし、いずれは解決すると信じている。そのためには、私たちがこの現状を理解し、広め、多くの人に知ってもらうことが重要だ。今の自分には、それくらいのことしか出来ないが、冒頭で述べた、「誰1人取り残さない」ためには、少しでも多く行動するべきだと、私は思っている。

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