『1人1人が意識していく世の中にしたい』
現代でSDGsという言葉を聞いたことのない人はいないだろう。実際WAVE.SDGs研究室が2022年4月に行った調査によると、SDGsについて知っていると答えた人は全体で89.4%、中高生・大学生はおよそ96%という結果が出ている。その中に内容まで知っていると答えた人は全体で58.4%、中高生・大学生はおよそ81%であった。これらの結果は2020年4月の第一回調査から倍または倍以上にも増えている。これは学校でSDGsについて学ぶ機会が増えたからだと考えられる。私の高校でもSDGsを学ぶ学習はあった。しかし「食べ残しはしない」や「ごみの分別をする」といったような小学校で学んだことからの成長はないように思えた。そこで私はあまり知られていないが誰でもできる持続可能な開発目標を達成させる方法があるのではないかと考え調査してみることにした。
今回は1.貧困をなくそう と 2.飢餓をゼロに の二つについてについて論じる。
1.貧困をなくそう について、貧困とは現在1日約1.9ドルで生活する人々であると定義づけられている。国連児童基金と世界銀行による分析によれば、今貧困状態にある人は世界で約7億970万人もいる。日本にはいないと思われがちだがそうではない。相対的貧困というその国の大多数と比べて貧しいとされる人々の割合は、先進国35か国の中で7番目に多い。日本で6~7人に一人いるとされる。日本が行っている貧困をなくすための取り組みは生活、経済支援をすることや就労支援、途上国の人材を日本に招き技術などの提供 などが行われている。貧困である人々が貧困から抜け出すことは難しく、また貧困な人々は安い労働力で不当に働かされることがある。
これについて、私たちができることは寄付だ、と考える人が多いと思われるがそれだけではない。フェアトレード商品の購入も貧困をなくすための取り組みである。フェアトレード商品とは、発展途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することを通じて途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指すものだ。ちなみにフェアトレード商品にはカカオやコーヒー、ナッツなどがある。
2.飢餓をゼロに について国連児童基金のデータによると深刻な食糧不安にある人は全体の11.9%、中程度の食糧不安にある人は全体の18.5%と、少しでも食料に対して不安のある人は30.4%にも及んだ。実際今私が支援しているケニアのスラムに住んでいる方は、自分達が余裕のある時は分け与え食料がなくなると分けてもらいに行く、という持ちつ持たれつの形で生きている。一方日本ではまだ食べることのできる物も廃棄されておりその数は一年間に522トンほどにも及ぶ。(消費者庁 令和二年度)これを見ると確かに「食べ残さない」ことは大切だと思う。「食べ残さない」ことは前提にフードバンクとフードドライブについての紹介をしたい。
フードバンクとは包装の印字ミスや賞味期限が近いなど、食品の品質には問題ないが、通常の販売が困難な食品・食材を、NPO等が食品メーカーから引き取って、福祉施設等へ無償提供するボランティア活動だ。フードドライブとは各家庭で使いきれない未利用食品を持ち寄り、フードバンク団体や地域の福祉施設・団体などに寄贈する活動である。フードドライブは誰もが行える。各地域に施設があるので自分たちの周りにあるフードドライブを行っている施設に持っていく選択肢があることを一人一人が覚えておくことが大事だと思う。
今回、私は世の中に貢献できることはまだまだあるように感じた。多くの人はもっと詳しいことを知るべきだと思う。