『SDGsで選択肢を広げる』
私が何気なく過ごしている日常は発展途上国の人々からはどのように写っているのだろうか。
蛇口を捻れば綺麗な水が出て、トイレにはウォシュレットが付いている。靴に履き替え毎日学校に通い、終われば友達とカフェやカラオケでで過ごし電車で家に帰る。休日はアルバイトをして過ごし、時にはスポーツをしたり遊びにも出かける。
私はこの何気ない日常の中には選択肢が多くあると考える。綺麗な水にも飲む選択肢と洗い物に使う選択肢があり、カフェやカラオケにも様々な店がある。そしてスポーツにもテニスやバレーボールなど多くの種類があり、アルバイトも自分の好きなことをしている。私たちは様々なことを「選択」しながら生きている。では発展途上国の人々はどうだろうか。
私はカンボジアに実際に足を運んでみて想像しているよりずっと人々の暮らしが豊かであると感じた。食べ物は美味しく、飲水もあり、学校もあれば道路も整備され車も多く走っている。人々も笑顔で溢れていた。しかし、人々は自分たちが世界から「貧困」だと言われていることを知っているのだろうか。農村部の子供たちは小学校にクーラーや電気、タブレットが他国では当たり前のようにあることは知っているのだろうか。スポーツにはテニスや柔道、弓道などがあることは知っているのだろうか。私は、子供たちが自分のやりたいことを自分で選択できるような未来になってほしいと考えている。そのために私はSDGsの17の目標の中で「貧困をなくそう」「質の高い教育をみんなに」という2つの目標に着目して人々の「選択肢」を増やすためにはどうすればいいのか、何が必要かを考察する。まず貧困を解決するためには、まだ他国の支援が必要だという考えがある。その理由として、経済的に発展していない国々では貧困率が高いというのが現実であるからだ。そのため、高度な技術や資金が必要となる貧困の解決には、他国の支援が欠かせないのである。また、カンボジアのように内戦などで被害を受けた過去をもつ国には、人々が生活するための基盤が崩壊している場合がある。その場合、他国からの支援がなければ、内戦が終わった現在も人々が困窮してしまうことに繋がる。しかし、ただ他国からの支援を受けるだけでは、貧困を解決することはできないとも考えている。支援を受けた国々は、経済的な発展を目指し、自立するための取り組みを行う必要がある。そのためには、教育や技術革新など、長期的な視野での投資が必要不可欠である。よって、SDGsの目標でもある「質の高い教育をみんなに」を達成することはもう1つの目標でもある「貧困をなくそう」に深く関係していると考える。
貧困の問題は、国際的な問題であり、多くの国々が協力して解決する必要がある。ただし、支援を受ける側も、自立するための取り組みを怠らず、長期的な視野での発展を目指すことが重要である。 そして、その発展を遂げた時人々の選択肢は無限に広がるだろう。私はその未来を信じ、SDGsについてこれからも考え自分に出来ることから行動に繋げていきたい。