私の身の回りの生活用品や商品について、よく見てみると海外からきているものが沢山ある。また、海外から来たものと全く同じものが国産であることが多い。しかし、農作物と工業製品とでは少し違う様である。牛肉やトウモロコシのようなアメリカやオーストラリアで生産されているものは、大きな機械を用いて、大規模農業を行っている。その結果安くて、安全なものを多く取り入れることができ、私たちの生活は豊かになっている。
それに比べて、中国や東南アジア、アフリカなどでは大規模でありながら、人手を使った生産が行われている。国産品と同じものが海を渡ってきて、更により安いものがある。その現状を考えると、人件費が日本より安いため、海外生産品を輸入しても安いという現状がわかる。物価の違い以外にも様々な理由があるが、一番は安い賃金で働いている人がいるため、商品が安い傾向にあるのではないかと思う。そのため、日本企業も生産拠点を日本から中国、次にタイ・インドネシアさらにベトナム、ミャンマーなど次々に安い労働力を求めて、移動が行われている。これは先進国が貧しい国に進出し、利益を稼ぐことによってさらに格差が広がっていっているのではないかと考える。
しかし貧しい国でも産業を成り立たせ、その国の人の賃金が上がることによって、生活的に豊かな生活を送れるようにする必要がある。
世界の取り組みとして、アフリカや南米においてカカオ豆やコーヒー豆が農場で収穫される際に不当に安い賃金で働かされているという話があり、最近『フェアトレード』という制度で適正な賃金を払って収穫したものであるという証明が発行され取引されたり、企業がどこでどのように作ったかを紹介して、適正に生産されているという事を証明したりする動きがみられる。
これらの現状より、生活の中で国産にこだわるものと海外生産品でもよいものがあると思う。その製品が不当に安く作られたものか、そうでないかは、簡単には見分けることが出来ないが、いろいろな情報を確認しながら、世界中の良いものを取り入れ自身の生活も豊かにし、世界中で差別や不当労働の無い豊かな世界になってほしい。