[ぼらぷらSDGs小論文]

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『LGBTQ+と私たち』

小論文

『LGBTQ+と私たち』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

今世界中でLGBTQ+の人々に対しての差別が問題になっている。私は昨年の9月から約10ヶ月間、カナダに留学し、そこでカナダ人のLGBTQ+に対する考え方や行動にとても感銘を受けた。
カナダ人は日本人よりもLGBTQ+への関心が高いと実際に住んでみて感じた。学校には性別関係なく誰でも入ることができるトイレがあり、LGBTQ+の人たちが困らないような工夫がされていた。私がそのトイレに入った時、そこには男子がいてとても気分が変だったのを覚えている。けれどカナダ人にとってそれは「当たり前」でみんながLGBTQ+のことを理解しているのだなと感じた。また、ある教科で最初の授業があった時、先生が生徒たちにそれぞれの形容詞、つまり自分自身がshe/herで呼ばれたいのかhe/himで呼ばれたいか聞いてきた。私は質問の真意がその時わからなかったが、後になってあれはLGBTQ+の人たちの配慮だと気づいた。そのようなことがあって私はLGBTQ+について興味がわいた。日本でたくさん性的少数者の人たちがとても差別に苦しんでいると聞いたことがあったので、実際どれくらいの人が苦しんでいるのか調べてみた。
厚生労働省エイズ対策研究事業の一環で、ゲイ・バイセクシャル男性5731人を対象に実施された調査によると約70%の人が自殺を考えたことがあり、約14%の人が自殺をしようとしたことがあると答えた。これらのことからカナダは日本よりもはるかにLGBTQ+への考え方が進んでいると思った。
カナダの性的少数者はどうだろうか。カナダの調査機関The TransPULSEによると約77%の性的少数者が自殺を考えたことがあり、約45%の人が自殺未遂をしたことがあると答えた。日本の調査結果と同じぐらいではなくもっと悪い。ここからわかることは、性的少数者の理解や関心が日本より進んでいるカナダでも必ずしもみんなが幸せに暮らしているとはかぎらないということだ。
では、私たちは何をしていけばいいのだろうか。私は人々の理解に尽きると思う。どれだけ人々がLGBTQ+に対しての取り組みをしてもそれに対しての理解がなければ社会は変わらない。人々が性的少数者を理解し関心を持つことで、それに対する行動をする気持ちが生まれてくるのではないか。例えば、誰でも入れるトイレを公共の場だけではなく学校やカフェ、レストランに設置したり、人に対して〇〇ちゃんや〇〇君などと呼ぶのではなく、〇〇さんなど性別が限定されないように呼んだりすることなどがあげられる。前者は一人の力では難しいことだと思う。けれど後者は誰でも簡単にできる。そのような小さな行動でもLGBTQ+の人たちは嬉しく思うだろう。私たちが「当たり前」だと思っていることが他の人は違うかもしれない。その気持ちを持つことだけでも彼らにとって生きやすい社会にするための第一歩だと私は思う。そしてその気持ちを持って実際に行動することで私たちの社会はもっと素晴らしいものになるだろう。

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