[ぼらぷらSDGs小論文]

わたしのSDGsアクション

『果てしない問題』

小論文

『果てしない問題』

(800~1500字でまとめていただく様式です。)

「ここからが貧困」という漠然とした線を皆さんは引いたことがあるだろうか。
私はフィリピンのセブ島に足を運びそこで目にした貧困とは、笑顔が絶えない貧困の風景であった。ここで提示する貧困とは国際機関UNDPが定義する、教育、仕事、食料、 保健医療、飲料水、住居、エネルギーなど最も基本的な物・ サービスを手に入れられない状態のこととする。「貧困だけど貧困じゃない」というこの思いは心の貧困が深く関わっていると感じた。そして、私はメンタルケア、臨床心理、看護師といった仕事のつき、心の貧困からSDGs問題にアプローチし最終的に物理的支援を行いたいと考えている。
 私たちが早急に解決すべき問題は、貧困による子どもの死亡率だ。5歳未満児の死亡者のうち、約4割は生後1ヶ月以内の新生児期に亡くなっている。死亡原因は、「技術のある助産師が立ち会わない出産」や「不十分な健康管理・不衛生な環境」を起因とした、「肺炎」「マラリア」「はしか」といった多様な感染症・合併症である。また貧困が及ぼす影響は、飢餓や栄養失調・感染症など様々あるが、健康被害にとどまらず「教育格差」「医療格差」「性差別」といった問題も生じている。このことから私は貧困という問題はSDGs4の「質の高い教育をみんなに」SDGs5の「ジェンダー平等を実現しよう」にも繋がっていくのだと考える。貧困の原因は、紛争・気候変動・経済など様々な問題が複雑に絡み合っており、解決には包括的な取り組みが重要であるため、貧困問題の解決に取り組む方々や団体がいる。だが、継続して活動するための資金や人材がまだまだ足りていないのが現状である。そんな中でも何か出来ることを模索し続け行動することが重要だと考える。なぜなら、できる人ができることを小さなことでもいいから始めない限り問題解決に近付かないからだ。
 私が提示したい意見は2つある。一つ目は絶対的貧困の現状を知ることだ。貧困の内側を見て、匂いを嗅ぎ、手で触れ合い、笑顔を交わすことで初めて貧困という見えない壁がなくなるのだろう。授業や画像で知る貧困には限界がある。しかしその奥には何があるのか。貧しくて辛いだけの生活なのか。画像、言葉の奥に笑顔や思いやり、涙、人情が隠されている。それを知らない限り本当の問題解決にはならないだろう。二つ目は募金、ボランティア活動への参加だ。少しの募金でも貧困地域には多い影響を与えてくれる。ユニセフが提示している記事によると3000円で49人分の鉛筆とノートを買え、10000円で子どもたちの衛生状態を改善し病気を防ぐ、学校用の簡易手洗い場1ヵ所に変わる。私たちの意識一つで解決の一歩に近づけることはたくさんあるのだろう。

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