フィリピン スタディツアー AE-2015.3.31への海外ボランティア
彼等は私達を愛してくれ、私も彼等を愛おしく感じました。言語が違っていても、人間としてお互いを思いやる。そんな人間として当たり前であることに、大きな幸せを感じました。ここに来てよかった、と思いました。
もう一度行きたい
長い長い大学生の夏休み、何かしなきゃ、もっと広い世界を知りたい、どうせなら自分だけでなく他人のためになることをしたい、という思いで参加しました。理系の学部で毎日狭い講義室と実験室に篭りきりの私は、世界のことをあまりに知らなすぎだと感じていたのです。申し込み当初はどちらかというと、自分の成長ために参加、という感覚が大きかったような気がします。ですがこれから述べることを読んでいただければ、この感覚が、そして私自身が大きく変わったことがわかると思います。
5日間という短いフィリピンの滞在で私が学んだことは、私の想像の何倍も大きくて重いものでした。日本を発つ前、私が両親にフィリピンへのこのプログラムのことを話したときのことです。危ないから辞めた方がいいんじゃないの、心配だよ、と何度も何度も言われました。確かにフィリピンは治安が悪く衛生的にもあまり良い印象がない国だと思います。現地に行っても確かにそれは感じました。しかしそれを改善させることができるのは、我々日本人のような先進国民なのです。私のように、このほんの1週間に満たないような短いプログラムに参加するだけでも、自分の中で何かが変わり、そこから周囲も変わるのだと思ったのです。長くなりますが、拙い文章ですが、どうぞ読んでください。
まず、孤児院やストリートチルドレンビレッジなど、訪問した施設の全てに言えることがありました。それは、彼らは皆、私たち日本人に無償の愛つまり「おもてなし」をくれるということです。訪問するとすぐに子供達は私たちにかけ寄り、手をとって名前をきいてくれます。笑顔で迎えてくれます。年齢を重ねた子になればなるほど、気を使ってくれてたくさんの思いやりをくれます。最初はその精神が分かりませんでした。私達がお金を寄付したから?お米を寄付したから?もちろん違います。先程述べた通り、"無償"なのです。私達に会えたこと、遊べることが嬉しかったのです。彼らはそのおもてなしを、当たり前のこととして私達にくれるのでした。
フィリピンと日本の現在に至るまでの関係をご存知でしょうか。バティスセンターという、日本を含む海外へ夢を抱いて出稼ぎに行ったにも関わらず、心身に傷を負った女性や子供の施設を訪問したときのことです。まず最初、「君達はここに何を学びに来たの?誰か答えて」と質問をされました。誰も答えられませんでした。私達はその施設についても、フィリピンが抱える具体的な問題についても、知らなすぎました。ただ漠然と、フィリピンには貧困層があり今も援助を必要としている、という漠然なイメージを持っていただけでした。家族のために日本へ発ち、騙されたうえに稼ぎも少ない、そんな非道なことが現在も様々な方法で繰り返されています。日本人との子供を産み、その夫に捨てられた女性とその子供もいました。Jappinoと呼ばれています。ご存知でしたか?彼等はみな、私達を恨んでなんていない、愛している、来てくれてありがとう、と言ってくれました。これから私達日本人には、我々を平等に人間だとして扱ってほしい、私達は「equall」だ、と言っていました。今まで人権教育などで何度もこのような話は聞いてきました。しかしこんなにも胸が痛み、涙をこらえながら話を聞いたのは初めてでした。
他にも多くの施設等を訪問でき、各所でたくさんの笑顔に癒され、一方で胸を痛めました。養老院では日本の歌を楽しそうに歌ってくれるお婆さんに出会いました。孤児院では痩せ細り、おもちゃを取り合いながらはしゃぐ子供たちと遊びました。スモーキーマウンテンでは、げっそり痩せた鶏や犬と暮らす、げっそり痩せて真っ黒な子供や老人に、強烈な匂い。想像できますか?言葉が出ませんでした。
このように目をそらしてはいけない現実を、自分の目で見て、自分の身体で感じ、自分の耳で聴くことで、現実を現実として受け止めることができました。と同時に、今までそれが出来なかった私の無力さと無知さ、そしてこれからの義務感と責任感が重くのしかかりました。私1人にも、できることはあるのです。
ぜひ皆さんも行って、その目で確認して来てください。この感想文が1人でも多くの方の目にとまり、背中を押すものとなれば、と思い一生懸命書きました。ここじゃ書ききれない、伝えきれないことがたくさんあります。もちろん、観光してまわることだけでも大歓迎だと思います。一度フィリピンを訪ね、私と同じ、もしくはそれ以上のことを学び、感じて来てください。近い未来、子供達が等しく教育を受け、栄養をとり、道端で物乞いをすることがなくなる日が来るよう、共に手を取り合って働いたり食事や会話ができる日が来るよう、私達にできることを小さなことからやっていきたいです。両国の関係が更に良くなり、1人でも多くの方がフィリピンの現実に向き合ってくれることを祈ります。もう一度いいます、ぜひ一度、足を運んでみてください。フィリピンの方々が当たり前のように大きな愛情を持って、皆を迎え入れてくれると思います。
この気持ち、学んだことを忘れず、多くの人々にこのようなプログラムがあることも含めて広めていきたいです。そして、今回だけでは学べなかった歴史や現在の状況、施設についても自分で調べてみようと思います。そして日本でもできる彼等への支援が、きっとあると思います。例えばパソコン画面でクリックするだけ、電話をかけるだけ、それだけで募金になるという制度も今はできています。施設について学ぶことで、それができやすくなると思うのです。そして次はフィリピンだけでなくもっと他の国へも目を向けてみたいです。そしてまたこの目で、現実を見て来ます。
感想文を見ての通りです!
迷ってるあなた、ぜひ勇気を持って一歩踏み出してみてください!あなたの中の何かが変わるはずです。あなたが参加することで周囲も何かが変わります。とても素敵な人がたくさんいる、とてもとても素敵な所ですよ。
会員様から頂いたメッセージは私達にとって何よりの励みになります!!
親切な対応、優しい言葉に何度も励まされ、笑顔を貰いました。ジェリーさん、あなたのおかげで楽しくて安全な1週間を過ごすことが出来ました。本当にありがとうございました!