ベトナム スタディツアーへの海外ボランティア
子どもたちがとにかくかわいい、一緒にいると幸せな気分になる。ベトナム戦争の歴史について今まで知らなかったことが沢山知ることができ、新鮮な体験が数多くできる。
勉強になった
大学で四年間、障がい児・者に関する勉強とボランティアを続けてきました。関わった方たちは一人一人ユニークな個性を持ち、一緒に活動をしてとても楽しく、また大変勉強になりました。大学最後の空いた時間に、今までの経験を生かし、枯葉剤の影響を受けたベトナムの方々のお手伝いをさせて頂けないかと思い参加を決意しました。また、以前テレビでドクさんのドキュメンタリーを見、障がいと共に輝いて生きる力や強さを学び感銘を受けました。そのように、前々から尊敬していたドクさんに会えるかもしれないというのがとても楽しみです。
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何かとしっかりしていない所があり、容量の悪い私がこのようなボランティアに参加して大丈夫なのだろうかという心配が多々ありましたが、案の定、たくさん失敗して迷惑をおかけした部分がありました。しかしそれでも、関わった子どもたちが私と一緒に沢山遊んでくれ、私の作ったおもちゃで喜んでくれ、笑顔を見せてくれたのが何よりの幸せになりました。孤児院に行った時、私は「日本から持ってこないと無いものではなく、ベトナムでも材料がそろえば、いくらでも作れるものがいいな」と思い、木と厚紙の廃材を使った鳴子を持って行きました。しかし、作り方を伝えたいと思っていましたが、次々に子どもが「あれして遊ぼう、これして遊ぼう」と集まってきて暇が無かったのと、一人の子がすぐに鳴子を気に入って独占してしまったのと(嬉しかったですけどね笑)で、作り方は伝えられませんでした。小学校には廃材の木でつくる紙鉄砲を持って行きましたが、やはり作り方を教える時間が無く…。今後参加させて頂くときには、現地の子どもにも分かりやすい作り方説明書を最初に渡そうと思います。
孤児院では、知的な遅れや合指など重度の障がいを持った子どもがいましたが、それぞれの障がいととてもうまく付き合っており、人懐っこく満面の笑顔を見せてくれる姿に、こちらが勇気をもらいました。来たばかりの私を、真っ先に遊びに誘ってくれた子は、不自由な指で器用にペンを扱い、ベトナム語の書き取りを練習させてくれました。別の子は、私が手の甲に顔を書いて手遊びをするとものすごく笑ってくれました。小学校では、ビニールテープで綱引きをしたりボクシングごっこをしましたが、ものすごいパワーを見せてくる子どもたちに連敗しました(笑)。平和村では憧れのドクさんに会え、そこで生活している子どもたちといないないばあをすると、これもとても喜んでくれて…。どこに行っても、帰り際に「離れたくない、この子たちとずっと一緒にいたい」と思いました。
平和村の病院でお話を聞かせて下さったドクさんら職員の方々が、「日本の子どもたちには、学べることのすばらしさ、楽しさ、ありがたさをしっかり伝えてほしい」とおっしゃったのが深く心に残りました。ベトナムでは義務教育は5年間だけで、それが終わると貧しい家庭の子どもたちはそれ以上学校に行けない場合があります。日本では義務教育期間が長いですが、いじめなどの問題で逆に学校に行くのが辛かったり、自死までしてしまう子どもがいます。制度や資金はある程度整っているのに、それをすべての子どもに対し、プラスに活かすことができないというのはとても勿体なく悲しいことだと感じました。ドクさんたちの言うとおり、子どもたちが「学んだり、いろいろな個性を持つ他の子と関われるのが楽しい、素晴らしい」と思えるような教育を提供すること、そして小さなことからでもいいのでベトナムの教育支援の支援をしていくことが大切なのではないかと思いました。
そして、枯葉剤の影響が四世代目の今も尚続いていることや、親は金銭的な問題から障がい児を育てたり出生前に検査をしたりすることが難しい場合があることを聞きました。衝撃を受けたのは、そのような子どもたちが生まれた場合、病院に置き去りにするか、育てるかを選択できること、そしてほとんどの場合親は病院に託すことを選ぶという現実でした。しかし、それを無責任に、恵まれた立場からの目線で「非人道的」等と責めることはできないと感じます。その背景に障がい児や彼らの母親への偏見や貧困、貧困の背景にベトナム戦争の傷跡や、その原因ともなった資本主義社会への変遷等、複雑な事象があるのだと思うからです。そして、そのような事情を理解し、それらに合わせた具体的で現実的な支援をしていくことが重要なのではないかと考えました。ベトナムに行く前に、ベトナム戦争のことや枯葉剤の影響を受けた方々を取り巻く環境について文献等で調べ、現地でそのようなことについて詳しいボランティアの方に更に深く話を聞けたことは、今回のボランティアの趣旨をより多く理解するに当たって良かったことだと思います。
平和村や孤児院、小学校で出会えた子どもたちとまた肩車をしたり、絵や文字を描いたりして遊びたいと強く願っています。今度はもっと力をつけて、ボランティアに参加したいと思います。今回のボランティアでベトナムが大好きになりました。
ベトナム戦争のことや、ドクさんから頂いたメッセージ、貧困や親の不在と向き合いながら笑顔で生きている子供たちの姿から学んだ
「ハンデと付き合いながら輝ける、辛いことかあっても立ち上がれる」ということを、今後日本のボランティアで関わっていく障がいのある方や子どもたちに向け実践でアピールしていければと思います。
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子供たちの元気な姿にこちらも勇気づけられ、子どもたちも喜んでくれ、お互いに幸せな気持ちになれたと思うため
ツアーに行く前に、ベトナム戦争関連の文献と、ホテル周りの市場や観光場所を調べておくと更に楽しめると思います。
会員様から頂いたメッセージは私達にとって何よりの励みになります!!
今回は不甲斐ない私のせいで多大な心配と迷惑おかけしてしまい申し訳ありませんでした。このように、ボランティアをする側・受ける側双方に素晴らしい経験と機会を与えて頂き、絆を作ってくださったスタッフの皆さまにはお礼の言葉もございません。これからもできる範囲でお手伝いさせていただきたい(次回は迷惑をかけないように)と思っていますので、これからもがんばって下さい!