フィリピン 貧民区キッズサポートへの海外ボランティア
ボランティアに行ったのに子どもたちに元気をもらい、成長させてもらいました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
感謝でいっぱい
私は将来、医療従事者として、発展途上国の医療・公衆衛生の発展に関わりたいと考えています。中学生のときに、途上国で暮らす同世代の子どもたちは、私たちにとって当たり前の日常生活とはほど遠い生活を送っており、日本では簡単に治療できる病気で多くの子どもが命をおとしているという現実に衝撃をうけました。今、私は臨床検査学科に所属しています。検査技師として現地で何ができるのか、また、進路決定において現地の状況を知ることで自分の意思を再確認したいと思い参加を申し込みました。
今回の活動で私にできたことは、自分のお金でパンやジュースを買ってあげることくらいでした。スモーキーマウンテンでは、冷たい雨に裸で打たれながらも配給の列に並ぶ子どもがいて、マザーテレサの孤児院では、日本では予防可能な感染症のため寝たきりになった子どもに離乳食のようなごはんを食べさせました。このような状況を知識として、多くの人が知っています。そして、かわいそうだと思っているかもしれません。私も、生まれた国が違う、たったそれだけでこんなに生活が異なってしまうのだと、胸が苦しくなりました。しかし、子どもたちは元気いっぱいで、たくさんの人から愛情をうけ、いつも笑顔で私たちに一生懸命話しかけてくれました。生活するためにゴミを拾ったり、日本のように贅沢はできないかもしれません。しかし、その瞬間、瞬間を懸命に生きる彼らをみて、かわいそうだなんて考えが浅かったと反省しました。
子どもたちに何かしてあげたいという思いでプログラムに参加しましたが、私は結局何もできずに帰ってきました。何かしてあげるどころか、私が子どもたちに元気をもらい、成長させてもらいました。活動期間中、自分の理想やイメージと自分の無力さや何もできないという現実との間で毎日葛藤し、涙が止まりませんでした。本当に悔しいです。プログラムの参加費をそのまま寄付した方がよっぽど子どもたちのためになったと思います。しかし、ここで得たもの・感じたことを生かし、行動することで、子どもたちに還元できるチャンスはまだあると思います。学生の私の寄付なんてほんのわずかで、数人の子どもたちが一瞬おなかを満たすほどにしか相当しないかもしれません。でも、これが今の私にできる精一杯のことなのです。
日本に生まれ、おなかいっぱいごはんが食べられること、大学に通い勉強できること、家族や友だち、多くの人に支えられ生きているということは当たり前のことではなく、本当に恵まれていると気づかされ、感謝の気持ちでいっぱいです。私にはまだまだたくさんのことに挑戦するチャンスがあります。今回の活動を踏まえ、これから自分にできることは何なのかをもう一度考え直したいと思います。
そして、私は将来医療従事者となります。せっかくこのような人の命に関わる仕事につくので、いつか、医療従事者として、フィリピンに戻りたいです。そのとき、現地NGOと互いに成長した姿を見せ合えればいいなと思います。
日本での生活を当たり前だと思わず、感謝の気持ちを忘れないようにしたい。
わずかではありますが、子どもたちへの寄付を継続したい。
子どもたちのことを思い出し、勉強に励みたい。
自他共栄の精神を大切に、自分で考え行動したい。
子どもの成長がみたいから。
自分がしたいことや自分にできることを明確にしてから参加してください。1週間は本当にあっという間でした。