フィリピン 貧民区キッズサポートへの海外ボランティア
大切なことを学んだ1週間
感謝でいっぱい
私は将来、国際協力関係の職に就き、開発や援助に貢献したいと思っています。そのための経験を積むことが参加動機のひとつです。また、現地で自分の目で何が起こっているかを見て、どんな問題があって、その地域に住む人が幸せに暮らすために何をする必要があるのかを、問題解決のために自分で考えて行動したいと思い参加を希望させていただきました。現地で暮らすの人たちのために、自分のできることを全力でしたいと思っています。
本当に大切なことをマスターや子供たちから学ぶ1週間でした。私が一番印象に残ったのは、「一番身近にいて簡単にできるボランティアである親孝行もしてない人が何故フィリピンの全く知らない子どもにボランティアするのか」という言葉でした。貧しい人々を幸せにしたいと思って参加したのですが、フィリピンで暮らす人々は十分に笑顔だったし、自分や自分の親を幸せにできていない私がフィリピンに住む子どもを幸せにすることはできないということに気が付きました。現場にいって肌で感じれば、問題の本質がわかって解決のために何ができるかわかるはずと思っていたのですが、そんなものは卓上の空論で、食べるものがなければ必要なものは食べ物で、着るものがなければ必要なものは着るものであり、私が現場に行ってできることは何もありませんでした。何かだれにも負けない一芸があってフィリピンの人々に感動を与えるということもできませんでした。私がフィリピンに行くまでの航空券代を食料などの寄付にしたほうが彼らの幸せのためになりました。私が彼らに何もできなかっただけでなく、私はボランティアされてしまいました。マスターにはたくさんの大事なことを教わるし、治安の悪いスラム街では日本人だけで行動することはできず、現地NGOの子供たちがいつもボディーガードをしてくれました。また、子どもも大人も底抜けに明るくて元気をもらいました。本当に情けなさと申し訳なさ、感謝の気持ちでいっぱいです。日本にいても貧しい国の情報は入ってくるのでどんな生活をしているのか少し知識がありましたが、自分の目で実際に見ると感じるものが違いました。本当に、本当にこういう生活をしている人がいるんだ、と思うことが多くあり、日本で裕福すぎる生活をしていることに申し訳なさや感謝の気持ちを感じました。またそんな裕福な生活をしたのに満たされない毎日でいた自分を情けなく感じました。いままで当たり前のように思っていたことがすべて当たり前でないことがわかりました。日本に帰国して2週間経ちますが、あらゆることに感謝する毎日です。親との関係も良くなかったのですが、今は修復のための日々を過ごしてます。このプログラムに参加していなかったら、感じることのできなかったことが多くあり、大切なことに気付けず毎日を過ごすことになっていたでしょう。このプログラムに出会えたこと、フィリピンでマスターや子供たちに出会えたこと、大切なことに気付けたこと、本当に心から感謝します。
貧しい国の人々を幸せにしたいと思っていましたが、まず自分と自分の周りを幸せにすることが必要なことだとわかりました。そうしなければ他人を幸せにすることはできません。私は幼いころから家庭にいろいろ問題があり、家族の絆が薄いのですが、その修復のため行動していこうと思っています。また、貧しくても毎日笑顔で過ごしているフィリピンの人々を見て、幸せはお金ではないことがわかりました。発展途上国の生活水準を向上し、現地の人々を幸せにするような職業に就きたいという目標が果たして正しいことなのかと疑問に思っています。まずは私自身が毎日すべてのことに感謝して生きていこうと思います。
また会いに行きたいけど、ボランティアとして参加はしたくないです。またボランティアされてしまうからです。
本当にフィリピンの人々のために何かしてあげられるか、何をしてあげたいのか、よく考えてから参加してほしいです。